石器時代から続く古い村&廃墟城

フランス南西部 マドレーヌ村 要塞上廃墟 colors-frane.com

フランス南西部の旅、まだまだまだ続きます。(若干疲れ気味、)

この地にはラスコー洞窟を筆頭に先史時代の遺跡がたくさん残っています。
今回訪ねたのは、マドレーヌ村と呼ばれる石器時代から19世紀まで続いた集落の遺跡。
上の写真はそのてっぺんにある要塞城の廃墟です。

colors-france.com フランス南西部 マドレーヌ村 要塞上廃墟 集落の遺跡

下から見ますと・・13世紀に建立された要塞城は17世紀に火災により崩壊、そのまま放棄されました。
その下に見える層が、9世紀から19世紀まで使われた崖の窪みを利用した集落の遺跡です。
そしてその地下からは先史時代(17000年前~)の遺品、石器や埋葬品が多数発掘されています。この崖の窪みには万年単位の集落の歴史があるのですね。

フランス南西部 マドレーヌ村 colors-france.com  集落の遺跡 14世紀の礼拝堂

残念ながら今日現在の村は真の廃村で、子孫たちは離れていってしまったわけですが、
ユネスコの世界文化遺産・保護対象区として公開されています。

ドルドーニュ川の上、崖の窪みを壁にした長屋が続きます。
真ん中の建物は14世紀に建てられた礼拝堂、上の城は廃墟となりましたが、このチャペルは綺麗な状態で残されています。

フランス南西部 マドレーヌ村 集落の遺跡 colors-france.com

長屋状態の住居が想像しながら・・壁の穴に木の横木を渡して部屋を作っていたのですね。排水溝などもきちんと整備されています。

colors-france.com フランス南西部 マドレーヌ村 集落の遺跡

一段上の部分が人間の居住用、というか寝室なのだそうです。
下は作業場&家畜スペースということで。

フランス南西部 ドルドーニュ川 集落の遺跡 colors-france.com

真ん中の礼拝堂を逆方向から、下のドルドーニュ川は小舟による産物・商品の重要な輸送路でした。ただし、この川が災いの元でもあって、ヨーロッパを荒らしまくったヴァイキングが川沿いの村々も襲ってくるものですから、この崖上の住居にも様々な自衛装置が造られていました。上から防護板を落とし、巨石を投げつける、熱湯をぶちまける、上から槍で応戦するなど。村々には見張り台があって、笛による危険シグナル網も張り巡らされていました。

colors-france.com フランス南西部 マドレーヌ村 集落遺跡 礼拝堂に続く石の階段

中央の礼拝堂に登ります、崩れかけた階段を、

フランス南西部 マドレーヌ村 14世紀の礼拝堂 集落の遺跡 colors-france.com

見事なゴシック式の内陣と祭壇と、(建立14世紀)

colors-france.com マドレーヌ村 フランス南西部 礼拝堂 マリア像

置かれたマリア像。

フランス南西部 マドレーヌ村 集落の遺跡 暖炉のある室内 colors-france.com

長屋式住居の内部、暖炉も排気穴も備わっています、19世紀までごく普通の農家として機能していました。
ここだけでなく、南西部大河沿いには太古から続く村があちこちにあるのです、ちょっと驚いてしまいますが。

colors-france.com フランス南西部 マドレーヌ村 集落の遺跡 台所 オーブン

キッチン、大きなオーブンですこと。

フランス南西部 ドルドーニュ川 カヌー下り

カヌー下りが楽しめます、フランスよりも北方の国からのヴァカンス客が多いのですが(夏は南下したくなるものですよね、)もしかしてヴァイキングの末裔だったりしませんか?

現在のマドレーヌ村は屋外ミュージアムとして運営されています。
The troglodyte village of La Madeleine

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建築家ヌーヴェル 光のミュージアム ヴェスンナ

ペリグー市 ヴェスンナミュージアム ジャンヌーヴェルのガラス建築 ローマ時代のヴィラ遺跡

フランスの建築家ジャン・ヌーヴェル氏の造ったガラスのミュージアム、ヴェスンナ
Vesunna Gallo-Roman Museum
以前ご紹介したフランス南西部ペリグー市にある
ガロローマ時代の神殿と円形闘技場(過去記事)のすぐ脇で発掘された、1~2世紀建立のローマ式ヴィラ(特権階級の邸宅)をそのまま覆うように建てられたミュージアムです。

ガロロマン時代のペリグー市の模型 1~2世紀 楕円形闘技場 神殿

その当時、1~2世紀のこの街の模型図。(館内展示)
右上に楕円形闘技場、真ん中の四角い部分が神殿、その左脇がヴィラです。

ペリグー市 ヴェスンナミュージアム ジャンヌーヴェル設計のガラス建築 ガロロマン時代のヴィラ

発掘されたヴィラをどのように保護・展示するかということで複数の建築家によるコンペが行われ、権利を受けたのはフランス南西部ロテガロンヌ県出身の
ジャン・ヌーヴェル氏。
ガラス建築で有名は氏は、パリのアラブ世界研究所(過去記事)で一躍世界に名を知らしめた建築家です。

ヴェスンナミュージアム ペリグー市 ガロロマン時代のヴィラと神殿の遺跡 ジャンヌーヴェルの建築

展示物も保存状態が良く充実しているのですが(彫刻の数々はぜひ実際にご覧になっていただきたいです)今回は光の美しく入る館内の図を中心に撮ってまいりました。
ちょっと見えづらいですが、窓の外に神殿の廃墟が見えます。(高さ24.5m)

ペリグー市 ヴェスンナミュージアム ガロロマン時代のヴィラの遺跡 ジャンヌーヴェルの建築

色鮮やかな壁画が多数そのままに発掘されまして、

ヴェスンナミュージアム ペリグー市 ジャンヌーヴェルの建築 ガロロマン時代のヴィラ 噴水の遺跡 海の生物の壁画

中央の丸い部分は噴水でした。周りには魚や貝、海の生き物の壁画が残っています。

ペリグー市 ヴェスンナミュージアム ガロロマン時代のヴィラ遺跡 ジャンヌーヴェルの建築

ペリグー市 ガロロマン時代のヴィラ遺跡 ヴェスンナミュージアム ジャンヌーヴェルの建築 人柱像

市内各地から発掘される支柱の彫刻。

ペリグー市 ヴェスンナミュージアム ガロロマン時代のヴィラ ジャンヌーヴェルの建築 柱の彫刻

ペリグー市 ヴェスンナミュージアム ジャンヌーヴェルの建築 ガロロマン時代のヴィラ遺跡 剣闘士の脚の防具

こちらは剣闘士の脚の防具。生々しく、、

ペリグー市 ヴェスンナミュージアム ガロロマン時代のヴィラ遺跡 小さなヴィーナス像

小さめの家庭用ヴィーナス像。

ペリグー市 ヴェスンナミュージアム ガロロマン時代のヴィラ遺跡 ジャンヌーヴェルの建築 マルス像

中央は軍用のヘルメットを被ったマルス像。

ペリグー市 ガロロマン時代のヴィラ遺跡 ジャンヌーヴェルの建築 アポロン像

アポロン像です。キリスト教が入る前のフランスの地なのだ、と思っても違和感をぬぐえず、

ペリグー市 ジャンヌーヴェルの建築 ガロロマン時代のヴィラ遺跡 墓標 ラテン語

これは墓標なのですが、ラテン語で事細かく事情が書かれてあったりして、親戚関係がどうのこうのと、なんだか面白いです。

ペリグー市 ガロロマン時代のヴィラ遺跡 ヴェスンナミュージアム ジャンヌーヴェルの建築 ガラスの建築

外はペリグー市の古く新しい(?)街並み。

ヴェスンナミュージアム ペリグー市 ジャンヌーヴェルの建築 ガロロマン時代のヴィラ遺跡 入口の大木

この邸宅跡は新しいビルを建てようと地面を掘り起こしたところで発見されたそうです。1959年のこと、必然的に新ビル計画は白紙に。
ミュージアムのオープンは2003年、入口の丁寧に保存された大木です。

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ガロローマ時代の神殿と円形闘技場

フランス ドルドーニュ県 ペリグー市 神殿の遺跡 ヴェゾヌの塔

歴史巡りの旅  inフランス南西部、今回はガロローマの遺跡を訪ねて参りました。
これはドルドーニュ県(ラスコー洞窟でも有名)の県庁所在地ペリグー市にある
不思議な姿の建物、
ガロローマ時代の神殿遺跡「ヴェゾヌの塔・La tour de Vésone 」であります。
建設は1~2世紀、高さは24.50m、円の直径は17.10m。

フランス ドルドーニュ県 ペリグー市 ヴェゾヌの塔 神殿 遺跡

もともとこの辺りはケルト系民族が住んでいた土地で、古代ローマ人はこの地を
「ガリア」と呼んでいました。
はい、そこでカエサルのガリア戦記( 紀元前 58~51 )ですね、読んでませんが
ガリア人(ケルト系人)の抵抗虚しく、ガリアの地はローマ人に侵略されていきます。
ローマ帝国の初代皇帝アウグストゥスが紀元前16年、この現フランス南西部を手に入れ行政区画に励みます。あれやこれやでローマ式が押し付けられましたが、ガリア人も先住の底意地を見せまして・・

フランス ドルドーニュ県 ペリグー市 ヴェゾヌの塔 神殿 遺跡

下から見上げて、圧巻であります。
そしてこの街は Vésone・ヴェゾヌ(ラテン語で Vesunna )と名付けられました。
その名前はガリア(ケルト文化)に由来するこの土地の守護女神のものなんだそうです。
そしてこの神殿に祀られていたのはそのケルトの女神様、でも建物はしっかりとローマ式。これぞガロローマ文明と呼ばれる二つの文化の融合技であります。

フランス ドルドーニュ県 ペリグー市 ヴェゾヌの塔 神殿 遺跡

上のレンガの飾りを望遠で、キレイに残っています。
その当時の建物の様子はこちらの再現図で↓

illustration du fanum et du forum de Vesunna - JC Golvin by mediolanum-santonum.fr   
illustration du fanum et du forum de Vesunna – JC Golvin
by mediolanum-santonum.fr     Merci pour les images!↑↓
上下のイラストは↑こちらのサイトからお借りしました。
神殿のかつての姿はこんなふう、まわりの回廊がなくなり、円筒の部分が残ったのですね。↓

illustration du fanum et du forum de Vesunna - JC Golvin by mediolanum-santonum.fr   

by Sité musée Gallo-romain Perigueux Dordogne

上の写真は、神殿の真後ろにあるローマ式の街並みの邸宅発掘現場。
そのままの姿でミュージアムに収められました。
壁画も保存状態が良くて彩色も綺麗に残っています。
ガロローマンミュージアム・ペリグー
by Sité musée Gallo-romain. Merci pour les images! ↑↓

by Sité musée Gallo-romain Perigueux Dordogne

上は当時のヴェゾヌ(現ペリグー市)の再現模型。右上に古代ローマ式の円形闘技場が見えます、現物が・・今でもあるんです、こちらです↓↓。

フランス ペリグー市 一世紀建立 円形闘技場の遺跡

完成は1世紀後半、140m x 116m の楕円形で、観客収容数は2万人ほど。
廃墟となってからは建物の石材に切り出されたりして、残っているのはほんの一部です。
右の通路アーチはコンクリートで補強済み、下をくぐれます。

フランス ペリグー市 円形闘技場 遺跡 一世紀建立

フランス ペリグー市 円形闘技場 遺跡 一世紀建立

1週間前のローカルニュースで、ペリグー市議会がこの11月末にこれらの歴史的建造物保護のための特別予算会議を開くことを伝えていました。
もう朽ちるにまかせて・・といった風情ですから。

フランス ペリグー市 円形闘技場 一世紀建立 遺跡

アーチの部分の石組、2000年前です・・

フランス ペリグー市 一世紀建立 円形闘技場 遺跡

闘技場内側は市民公園になっています。