廃墟です。
久しぶりに心の震えを感じた撮影でした。
以前から<絶対に潜入しよう>と決めていた場所なので、
今回ついに夢が叶って感無量です。
潜入・・といっても侵入禁止をうたわれているわけではなく、
ロープや鉄柵でくくられているわけでもなく、
全然簡単に潜り込め・・、勝手に入っても大丈夫なようでした。
屋根が飛んでしまっている一棟です。
不安になる階段。
有刺鉄線もあることはあるのですが、ちょっと無視させていただき、
(要不推奨)
建物の中も外もジャングル化しています。
ここに踏み込んではいけませんね、必ずや底が抜けます。
最後に開けたのは誰?
朽ちた床や壁の木材が散乱。
下の窓は半地下の明かり取りと思われます。
暖炉です、床は抜け落ちていますね。
かつてのドアの跡。
上階の床を支えていた木材がまだ辛うじて、
地下室もありました。
このへんで妙に熱っぽくなり。
興奮しての知恵熱か、何かの霊気を拾ってしまったのか。
(いえ、ただの更年期かと。)
急いで地表に上がります。
大きな倉庫のような建物です。
ヴァイオレンス映画でしたら、この天井から人質が吊るされ、
身代金もしくはブツが運ばれてくるのを待つシーンとなります。
いよいよクライマックスも近いですね。
死んでしまった寄生植物。
製紙の材料や完成品などを運んだトロッコのレール。
この町には14の製紙工場が隣り合うように設立されていました。
ヨーロッパの製紙産業は14世紀くらいから始まり、この町では
18~19世紀に盛んだったそうです。
当時は古い布を清涼な川の水でふやかし、水車で叩いて紙を作っていました。
古い布は町々を回収業者が回って集めていたそうです。
やがて蒸気機関が開発され、木の繊維から紙を作る技術も進み、
工場は1950年代まで営業が続きましたが、それ以降は次々と閉鎖。
大きな川沿いに建てられています。
紙を作る際にきれいな大量の水が必要だったことと、出来上がった
製品を船に乗せて、海沿いの貿易港まで運ぶためでした。
場所は・・もったいぶって載せません、ごめんなさい。
お読みいただきましてありがとうございます。
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前略
フランスのエロールにスペイン、バレンシア地方ヤチバから製紙技術が伝わったとされています。
この廃墟はエロールでしょうか?
エロールで検索しても不明です。特定したいのですが、もしそうで有れば、よければ地名を教えて下さい。
藤森洋一さま
私のブログにご訪問いただきまして、誠にありがとうございます。
この記事の廃墟は、フランス南西部ドルドーニュ県のクーズエサンフロン村(Dordogne, Couze et Saint-Front)にあります。本文中に書かなかったのは、撮影許可を撮って「進入」したわけではなかったので、ちょっと申し訳なかったという内情でして。
隣の敷地には昔ながらの製紙方法で紙を作るアトリエ兼ミュージアムがあります。
前回は廃墟の撮影中心に書きましたので、次回はそのアトリエに実際行ってみますね。
そのミュージアムのサイトです。
http://moulin-rouzique.com/
製紙の歴史を調べ始めたら、面白くなってまいりました。
きっかけをくださり、ありがとうございます。
「エロール」この地名に心当たりがなく、フランス人の家族もわからないと言っております。綴りがどのようなものかお伺いしてもよろしいでしょうか?
めるも