昨年はレオナルド・ダ・ヴィンチ生誕500周年ということで、さまざまなイベントが
行われました。それを追いかけた記録が右カラムの過去記事に数本並んでおります。
そして、その記念すべき年の大集成としての「レオナルド・ダ・ヴィンチ大回顧展」
が昨年から今年始めにかけてルーヴル美術館で開催されました。
(今頃書き出すのもなんなのですが、すみません、いろいろ立て込んでおりまして)
「岩窟の聖母」の一部、ルーヴル美術館所蔵。
(写真をクリックするとより鮮明な拡大写真が出てきます)
初回はどうしても専任ガイド付きのコースに行きたくて、予約が取れたのは12月、
ガイドさんから聞く、「いや、実はこんな事情もありましたよ・・」風の
小話(裏話とも?)を教えてもらうのがとても貴重、かつ楽しみなのです。
***
このダ・ヴィンチ大回顧展には10年の準備期間をかけました。
まず、イタリア政府との間で揉めましてね、、
「なんでフランスで!? 私たちイタリアに権利があるでしょう!!??」
という具合に外交的に大変なことになりました。
でも、ダヴィンチの作品を世界一多く所蔵しているのはルーヴルなのですよ。
と、難しい交渉の末、ついにルーヴルでの開催を勝ち取ったのだそうです。
ダ・ヴィンチの絵画は世界に19枚しか現存しません(しないはずです、、?)
そのすべてが集結したわけではありませんが、でもこの規模のダヴィンチ展は
今世紀中にはもうないかなと。自分にとっては一生の最後の機会と思います。
そして・・・感無量でありました。
その中で気になった作品を、ちょっと個人的に選んで載せていきます。
ルーヴル美術館所蔵の「ラ・ベル・フェロニエール」
こちらのモデルは誰なのか、はっきりしていません。
多分、上流階級のクライアントが美人の家族?恋人?の肖像画を頼んだ、
といったところは見てとれます。
一枚目の写真右の本は、今回購入したこの大回顧展のカタログ、3㎏くらいあります。
もうこれさえあれば、ダヴィンチのほとんどがわかる!というくらいの充実度。
100€くらいかな、価値あるわ、→→ 35€でびっくりしました。(販売数は多いかと)
こちらはポスターにも使われた「聖アンナと聖母子」
生贄となる羊を掴むイエスと中央のマリア、マリアを膝に乗せるのはその母アンナ、
親子3代の絵ですね。いろいろな意味で解釈されている構図です。
よく言われるように、どう見てもおばあちゃんのアンナの体が巨大、、
構図に細かいダヴィンチが何を思ってそうしたのか、、それは謎のまま。
ルーヴル美術館の所蔵品。
こちらは「洗礼者聖ヨハネ」モデルは当時の弟子らしく、ただもう美しく。
上の「聖アンナと聖母子」この「ヨハネ」「モナリザ」の3枚は彼が亡くなる
日まで手元に置いていたそうです。
そしてこのヨハネはどうも未完成らしく。
(ダヴィンチの作品は未完成のものが多く←←この点ちょっと面白いのです)
ルーヴルの所蔵品です。
その赤外線写真。白黒だとさらに妖しげ、ぞわっときます。服も妖艶だった・・
こちらは「レスター手稿」と呼ばれる科学的手稿を綴ったデッサン集の中の一部。
所有者はメリンダ&ビル・ゲイツ夫妻。
ダヴィンチを買う・・なんて羨ましいことを、けれど管理も大変だそうです。
1994年に購入以来、一年に一度、世界各国での展示用に貸し出されているそう。
ノートに描き出されたデッサンが多数多数・・ただただ見とれました。
こちらはロシアのエルミタージュ美術館から借りてきた「ブノアの聖母子」
またの名を「花の聖母子」キリストが母のくれた花を手にとっています。
クールな表情で描かれることの多いマリアですが、こちらの絵の嬉し気な笑顔、
優しいお母さんのお顔をしています。
まだまだ続きます、では次回に。
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