随分と長く更新しておりませんでした、本日復活いたします。
またお付き合いくださいませ。
(いつも来て下さっていた皆さま、ご心配かけました、ごめんなさい。)
9月の末に、フランスのガラス食器メーカー Duralex デュラレックス社に
倒産の恐れというニュースが飛び込んできました。
以前から様々な問題(工場設備含む)があり、業績に波がありましたが、
現在の流行り病の影響で急激に輸出が落ち込んだことが主な原因のようです。
(製品の8割は輸出向け)
切ない気分でお店に駆け込み、数セットを買って参りました。
様々な型がありますが、こちらは
「フランスのガラスコップと言えばこれでしょ?」
と言われる Picardie ピカルディー。
(グラス・・というよりも、あえてコップと呼びたいです。)
真ん中に膨らみがあって持ちやすく、口は広く飲みやすく。
機能美の日用品です。
ニューヨーク近代美術館 MoMA のブティックでも販売されていたそう。
Duralex 社の創業は1930年代、1945年から強化ガラス食器の製造を始めました。
(強化ガラスの製造技術は、1930年代に他のフランスガラスメーカーにより開発されました。)
グラス類の製造工程には45㎝の高さからの落下テストがあり、割れなかったものだけ
が出荷されます。割れてしまっても粉々に崩れるので(車のガラスみたいに)
手を切る心配がありません。
オット「これ学校の給食のコップだったよ、ピカルディー?、懐かしい。」
フランスで”Duralex のコップを使ったことがない”という人はおそらくいません。
給食のテーブルに、気軽なビストロのお皿の横に、ママンの台所にも
「あ~あったよね、」と。
デュラレックス万華鏡、底の刻印。
ロット番号が入っています、こちらは「9」(この写真だと見えづらいですが)
1~50まであり、この数字をめぐって「お当番」を決める給食の掟、のようなものが
あったとか。
*何かの不具合でサイト表面上では写真がクリアに出ません。各写真をクリックする
と、ページ移動することなくポップアップで鮮明な写真が出てきます。
お手数かけます。
かのジェームス・ボンド氏も。これは 007 Quantum of Solaceの中での1シーン。
(写真は Duralex USA facebook よりお借りしました。)
あと「007 Sky Fall」の中での有名な「恐怖のサソリ酒」のシーンでも登場します。
ボンド氏の使う小物はよく話題になりますが、繊細なワイングラスもいいけれど、
incassable(=unbreacable)なイメージのピカルディーがより似合うかな、と思いました。
そう、この持ち方(飲み方)ですよね、上からカシッと。
失敗写真なのですが、
(ピントからライティングから xxx 、ガラス製品の撮影は苦しいです。)
開いてうっわ、Duralex の精がお出ましです、しかもご機嫌がよろしくない。
レッドカーペットに銀のトレーでお迎えしたのですが、お気に召さなかったよう。
いえ、消えゆく運命を恨むお姿なのかもしれません。
(政府による救済策が練られています。)
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